第7章 俺のモノ!
ブラザー達が楽しそうなやり取りをしていると、そのうちチョロ松が帰ってきた。
チョロ松は大好きなアイドル、橋本にゃーのライブに行っていたらしくツルツルで緩みきった顔をして、肩に大きな紙袋を下げて帰ってきた。
チョロ松は買ってきたグッズを取り出して一生懸命力説している。
それを、皆軽く交わしてテレビを見始めたが一松は相槌を打ち、嬉しそうな顔でチョロ松の話を聞いていた。
どうやら一松も橋本にゃーの猫コスチュームから猫について語っているようだ。
今朝おはようと交わしたっきり一松と話をしていない。
なのに一松は他の兄弟とニコニコと話をして一向に俺に絡んでくれない。
本当に一松は俺の事を愛してくれているのだろうか?
とふと疑問に思った。
俺はもちろん自分の事なので自分がどれほど一松を愛しているかわかる。
そんな俺は一分一秒でも一松と居たいと思っているし一松と居ないときは常に今頃何をしているだろうかとかこの出来事を一松に話そうとかこれは一松が好きそうだとか一松の事ばかりを考えてしまう。
しかし、俺の勝手な独占欲で一松を縛り付けるのは違うのもわかっている。
俺はらしくもなくぐるぐると思考を巡らせては気持ちをモヤつかせていた。