第7章 俺のモノ!
カラ松side
あてもなく歩いてどれくらい経ったのか、日が傾きかけている。
昼の三時くらいだろうか。
腕を目の前にかざしたが何も考えずに出てきたので腕時計を付けずに出てきてしまっていた。
家に帰ると俺が帰ったことにも気づかないくらいに賑やかだった。
声のする居間に向かうとおそ松と一松と十四松とトド松でトランプをしていたのか一松がトランプをひとまとめにして片付けているところだった。
「お、カラ松おかえりー」
「ああ、ただいま」
「カラ松兄さんどこ行ってたの?」
「え、ああ、散歩だ」
散歩っていうのも何か違う気がしたが、他に言葉が見つからないのでとりあえずそう答えた。
そのやり取りを終えると、ポーカーでもして賭けをしていたのかそんな感じのやり取りが始まった。
俺は退屈しそうだったのでテレビをつける。
「じゃあ、今日の銭湯でのコーヒー牛乳はトド松と一松の奢りな!」
「ごちになりマッスルマッスルー!」
「十四松、俺の作ったプリン食べさせてあげたよね?」
俺は聞こえてきたその台詞にこっそり反応した。
一松の手作り・・・
今日は一松の手作りプリンを食べられると思い嬉しくなった。
しかし、俺を差し置いて十四松が食べていることに少し苛立ちを覚えた。
「おそ松兄さんは僕の手作りプリン食べたよね?」
「ちょっと待ってよお前等それはずるくない!?」
「ヒヒ、何もずるくないでしょ?ただ食べさせてあげたって話しただけだよ?誰も食べた物返してもらおうなんて言ってないよ?」
「じゃあ、トド松が持ってるの何!?なんか怪しい薬!下剤!?下剤なの!?」
「一松兄さん、刃物は危ないよ!」
「一松、俺達魚じゃないから!捌けないから!」
そんなやり取りをしては四人でケタケタと笑いあっていた。