結婚できない中年サラリーマンは何故か天使見習いだった
第1章 まえがき
「ねえねえ。あの人なんてどう?見るからに不幸そぉ~」
「あんたね。不幸そうな人を探すのは得意だけど、不幸を掴むことがあなたの仕事だからね。分かってるの?」
「分かってる。分かってるって」
そう言いながら、街の中を不幸にする人間を物色するように、人の顔を覗き見る。
の笑顔を、街ゆく人に振りまきながら。
「君!どうしてそんな不幸な顔してるの?」
不幸そうな男A「ほっとけ!お前に関係ねえだろ!」
「そうでもないんだな~。そうだ。私に千円頂戴!」
不幸そうな男A「はあ?なんでお前にお金上げなきゃいけねえんだよ!」
「そりゃ、私がハッピーになれるからに決まってるじゃ~ん♪(^_-)-☆」
不幸そうな男A「なんだよ。その理由。ま、まあやってもいいけどよ。なんか俺に得なことでもある?」
「あなたは私の虜になりまあ~す♪」
不幸そうな男は苦笑いしながら、財布から千円を抜き取り、無造作にに渡した。
不幸そうな男A「もってけ!ドロボー!」
「やったー!ねえねえ。これであなたはもっと不幸になったでしょ?」
不幸そうな男A「ああ、今、世界一不幸だよ。でも、あんたのお陰で少し元気になれた気がする。ありがとう」
「え~~。なんでそうなるのよ~。じゃ、お金いらない。返すよ。もう。プンプン」
「あんたね。不幸な人間を少し幸せにしてんじゃないよ。それじゃ悪魔失格だろ」
「もう。なんでこうなるのよ~」