第4章 秘密の代償
なのかside
家までの道を
バイクを押しながら歩く
たつ兄と一緒に歩いていると…
私の前を歩くたつ兄は
私がちゃんと着いてきてるか確認するため
何度も何度も後ろを振り返るから
「危ないから前見て歩いてよ(笑)?」
私がそう言って笑うと
「だって…
気になるんやからしゃーないやん(笑)!
じゃあなのかが前歩いてよ!?」
なんて言いながら
バイクを押す手を止めて立ち止まる…
だから仕方なく…
「じゃあこれでどうだ(笑)!」
そう言って立ち止まってるたつ兄の
服の袖を掴むと
たつ兄は嬉しそうに笑って
またバイクを押し始める(笑)
たつ兄って…
こんなに可愛かったっけ(笑)?
でもそんな幸せな時間は
家に着き部屋に一歩足を踏み入れるた瞬間
昨日の裕兄の怒った顔が頭に浮かんで
しゅんと枯れてしまうんだ……