第4章 秘密の代償
「知ってる………?」
そう呟いた言葉に
かおは"うん"と小さく頷く……
「時々ね…?
忠義は酔っぱらってした時とかに
私のことを"なのか"って呼ぶの(笑)
普段私の名前を呼ぶときの100倍は
愛しそうにね?
なんかもう悔しいを通り越して
うらやましいって思うぐらい…(笑)」
「俺ほんまに最低やな………」
「うん…最低(笑)
でもね最近の忠義はすごく楽しそうで
幸せそうだったから…
きっともうすぐだなって
ちゃんと分かってたよ?」
そう言いうとかおは
抱きしめてた俺の頭を離して
じっと俺の顔を見つめた後…
「うん…いい顔だ(笑)
自分に嘘ついてるときより
情けなくてもぼろぼろでも
今の忠義のほうがかっこいいよ?
だから頑張れ忠義………(笑)」
「うん………」
そんな言葉しか言えない俺に
かおはいつもと変わらない笑顔をくれる…
ありがとう…
こんな俺を幸せにするって言うてくれて…
ありがとう……
頑張れって背中を押してくれて…
ほんまにありがとう………