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365日家族

第2章 ドキドキの初デート


「ねぇ…たつ兄…怒ってる?」


無言で運転中の俺に

なのかはそう恐る恐る聞いてくる…


怒ってるわけじゃないよ…?

なのかにはね…?



「はぁ…なんでもう横山くんは

そんなしょっちゅう物を無くすんかな…?


それも今日に限って

家の鍵は無くすし…仕事は早く終わるし…」



そんなことぶつぶつと愚痴りながら

膝の上にお行儀よく並んでる手を握ると…


なのかは赤い顔をしながら

俺の手を握り返してくる…



「ごめんね………?」


そんな申し訳なさそうななのかの声に




「じゃあしょうがないから

なのかから"ちゅう"してくれたら

許してあげてもいいよ(笑)?」


そう言ってほっぺたを指差すと…



少しの沈黙の後

なのかの手が俺の腕に触れて



次の瞬間驚くことに


本当に


なのかの唇が俺の頬に優しく触れた……
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