第2章 ドキドキの初デート
大倉side
"俺のこと嫌いなん?"
そうなのかを抱きしめながら問いかけると…
「そんなわけない…
たつ兄のことは好きだよ……?
でも私はたつ兄にとって妹でしょ?」
そんなありきたりな答えを
俺の胸の中で呟く…
俺の中にあるほんとうの気持ちなんて
まったく気付いてないなのかに
「俺はなのかを妹やって思ったこと
一度もないよ?
だってなのかは俺のじゃなく
横山くんの妹やろ……?」
そう言って顔を覗き込むと
すごく驚いた顔をして俺の腕をぎゅっと掴み
「私妹じゃない………?」
なんて小さな声で呟く…
「当たり前やんか(笑)」
そんな
少しだけ進めた気がする二人の距離が
嬉しくて
なのかのほっぺたに軽くキスをすると…
「たつ兄!?」
なんて叫びながらなのかは
両手で顔を隠す…(笑)
「俺はもっと顔がみたいんやけど…(笑)?」
そう言ってなのかの両手を
握りしめた瞬間…
それを邪魔するように
静かやった車の中に
着信音が鳴り響いた…………