第7章 変わり始めた日常
あの日…
裕兄と二人こたつでテレビを見ていた
家の中にインターホンが鳴り響いた…
「俺は寒くてこたつから出られへんから
はよ行ってきて(笑)」
そんな裕兄の言葉に
ぶつぶつと文句を言いながら
玄関に行きカチャリと音をたて
開いた扉から見えたのは
幼なじみのひろの顔だった……。
小、中、高と同じ学校だったひろとは
毎日一緒に学校に通ったし…
就職してからは
ほとんど会うことも無くなったけど
ずっと頼れる友達だと思っていた……。
だからその日も…
久々に家を訪ねてきたひろを
何の疑いももつことなく家に入れ…
「なのか…
悪いんやけど少しだけ二人で話せる…?」
そんなひろの言葉に
私は自分の部屋に
ひろを招き入れてしまった…
ひろが部屋に入ったあと
カチャリと音をたてる鍵の音に
なんだか身体中がざわざわと騒いで
扉に近付こうとした私を
ひろはベッドに押し倒し…
「何してるの………!?」
そう言って暴れる私を
ひろは観察するように笑顔で見つめる…
「なのか………?
なのかは今幸せ…………?」
そんなひろの言葉も
全然耳に入らず
バタバタと暴れ続ける私のからだに
ひろはさらに体を密着させ
「聞かんでも…
幸せに決まってるか(笑)?
だってなのかは今彼氏もおって…
幸せの絶頂なんやもんね……?
ほんまに腹が立つくらい………(笑)』
なんて突然笑顔を顔から消し
私の耳に手を伸ばした…