第7章 変わり始めた日常
なのかに会える♪
そのことが嬉しすぎて
横山くんとすばるくんと三人で
なのかの帰りを待ちわびてる今
「まーだかな♪」
なんて鼻唄混じりに
リビングの扉を見つめてる俺を
二人は呆れ気味に見てるけど
そんなんはどーだってええ!!
だって嬉しいんやもん(笑)
そんな待ち受け体制万全の俺の耳に
玄関の扉が開く音がして
「なのかや!!!」
そう叫びながら
玄関に走っていくと…
背中を向けて靴を脱いでいる
なのかの姿が見えて……
その背中をぎゅっと抱きしめると
「なんで………?」
そう小さな声で言うと…
抱きしめている俺の手から
するりと抜け出す…
そんな予想外のなのかの反応に
違和感を感じながらも
「そりゃもちろん
なのかに会いたかったからやんか…(笑)」
そう言ってなのかの顔を覗き込むと
そんな俺の視線から逃げるように
なのかは俺から目をそらして
「ごめん…たつ兄……
でも私すぐに出かけるから…
裕兄には友達のとこに行くって
伝えて………?」
そう言うとなのかは
今脱いだばかりの靴を履き
「え…ちょっと待ってなのか……?」
なんてあわてふためく俺を残し
玄関から飛び出していく…
訳がわからなくて
リビングの方に顔を向けると
そんな俺となのかの会話を
盗み聞きしてたであろう二人と
目が合って………
「なのかはどこに行ったん………?」
そう聞いた俺に横山くんは
「あいつのとこや………」
そう不機嫌そうに答えた………