第7章 変わり始めた日常
裕兄side
「ちょっと…出掛けてくるね……?」
そんななのかの声が玄関から聞こえて
「またあいつんとこ行くんか…?」
そう言ってリビングから顔を出すと
「うん…遅くならないようにするね……?」
そうこっちを振り返ることなく言うと
玄関の扉が音を立てて閉まる…
なんだかしっくりこないなのかの態度に
溜め息をつきつつ
「なのかはまた出掛けたんか……?」
そんな声がするリビングに戻ると
こたつで丸まりながら
不機嫌そうに俺を見つめ
「最近ずっと…家におらんやろ…?」
そう言って俺を睨むすばると目が合う…
「俺を睨むなって……(笑)
俺だって心配やけど仕方ないやろ…?
あの歳の妹を外出禁止にするわけにも
ずっと見張っとくわけにもいかんのやから…」
「分かってるわ…そんなん(笑)
でもなんか変やんろあいつ…?
俺が来てんのに顔も見せへんし…
最近全然…笑わへんやんか……」
そんなことを
眉間にシワをよせながら言う
すばるを見ながら考える…
いつからなのかは
笑わんようになったんや……?