第5章 戦う勇気 手放す勇気
いつの間にか病院のベッドに頭を預け
眠ってしまった俺は
髪を撫でる優しい手の感触に気付いて
目を覚ました……
ゆっくりと開いた目に
一番に飛び込んできたんは
笑顔で俺の頭を撫でるなのかの顔で…
「裕兄おはよう(笑)」
そう言って笑うなのかに
「お前…もう大丈夫なんか?
気分は…?熱は下がったんか…?」
急いで顔を体をお越し
なのかの額に手を伸ばすと
「うん…もう大丈夫だよ(笑)
よく寝たし…熱も下がったよ!
点滴終わったらもい帰っていいって
さっき看護婦さんが言ってた(笑)」
なんて笑いながらなのかは
点滴の刺さった腕を持ち上げて見せる…
なのかの笑顔を見た瞬間…
ほっとしたんと一緒に
我慢してた感情が爆発して
「良かった……ほんまにもう………
病気になるなよ…倒れるな……!!
やめてくれやもう………
お前までおらんなったら
俺耐えられへんって言うてるやろ……?」
そう言って
なのかの体を力いっぱい抱きしめた…