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365日家族

第5章 戦う勇気 手放す勇気


なのかside

カーテンから差し込んでくる光に

ゆっくりと目を開けると

見慣れた自分の部屋が目に入る…


もう朝になったんだ…


なんてため息をつきつつ

寝不足でぼんやりする頭をふり

ベッドから起き上がると


何だか体がやたらと重くて

言うことを聞いてくれなくて……


部屋の外から聞こえてくる


「なのか…朝ごはんできたぞ?」


なんて朝からご機嫌な裕兄の声に


「うん……(笑)」


そう返事をして扉に近付こうとすると

足の力が抜けてガタンと派手な音をたて

床にしりもちをついてしまって……



「なのか………?」


大きな音に驚いた裕兄が

扉を開けて私に駆けよってきて…



「大丈夫…(笑)

ちょっと寝不足でふらついただけ…」



そう言って立ち上がろうとした瞬間


目の前がぐらりと揺れて



"なのか…なのか!?"


そう何度も私を呼ぶ裕兄の声を聞きながら

何も見えない闇に意識が落ちていった…
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