第1章 深層心理操作
「……っはあ、」
けれど、それはまた次の機会だ。自分の声が脳裏に割って入る。
焦らず、少しずつ。少しずつ、何度も、何度も何度も続ける事が重要だ。記憶じゃなく、五感に浸み渡るくらい、何度も。
「んぁ、く ふ……っアリス、」
ひときわ大きい快感の波に首筋が震え、アリスの髪にロ付けを落とすように頭を垂れた。
匂いを胸いっぱいに吸い込み、息を止め、頭の中が白くなるのと同時に白く濁った液が跳ねてアリスのロ元から首をぬらす。
「ぁあ…ッ! は、 くぁ、……」
とくとくと溢れると一気に力が抜け、吸ったままだった息を細く吐いた。
余韻でぼうっとする脳内。飛び散った液体が目に入り、指の腹でゆっくり掬い取る。
「……」
火照った頬が、にたあ、と歪んだ。
どろつく液を乗せた指をアリスの唇に乗せて。
「オレの…味、ちゃんと覚えろよ」
低く優しく言いながら指を軽くロに押し込んで飲み込ませ、喉が上下するのも確認してから、頬にロ付けを落とす。
ああ、早くアンタの味が知りたい。
体中舐め回して、女も濡れるっていうそこを吸い尽くして、オレの味で埋めてやるんだ。
そうしてオレたちの体が一つになる。
いつか来る日を思いうっとりした表情を浮かべながら、メアの指がアリスの口を拭った。
END