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【ONE PIECE】ひとつなぎの物語

第7章 真珠の首飾りの女(ドフラミンゴ)




実力もさることながら、会場の声援を味方につけたルーシーは圧倒的な強さを誇っていた。
当然のようにCブロックから予選を勝ち抜き、決勝戦へと駒を進める。

そしてDブロックが始まってからしばらくたったその時、コロシアムの外で大きな爆発音がした。
直後に響いてきた、複数の銃声音。
闘技場とは関係のない場所から聞こえたその音に、会場の一部が騒然となった。


「いったい何事だ・・・!!」

コロシアムを実況していたギャッツが至急、外を調べてくるように係の者に命令をする。
クレイオが座っている席にもそのやり取りが聞こえ、今朝からずっと続いている胸騒ぎが一層強くなった。

「ギャッツさん、どうやら会場の外で国王様が海賊に銃を発砲したそうです!!」
「海賊に?!」
「それが今朝の“王位放棄誤報事件”の犯人だそうで、撃たれたのはトラファルガー・ローだとか・・・!!」
「よし、コロシアム自体とは無関係だな?! 今すぐアナウンスをしよう、不安がっている観客達もいる!!」


ドフラミンゴがトラファルガー・ローに発砲・・・?!


まさか二人がコロシアムの前で接触することになるとは思わず、嫌な予感がさらに強まっていく。
クレイオは席から立ち上がると、出口の方へ走った。

「姐さん、どこへ?!」

「王宮に戻るわ!」

「い、いけません! ボスが来るまで姐さんはコロシアムの中に居てもらうよう、ボスから言われています」

コロシアムならディアマンテがいるし、その地下の“闇の工場”にはトレーボル達もいる。
ドフラミンゴは頭の良いローを警戒し、万が一のことを考えてクレイオをコロシアムに隠しておくつもりだったに違いない。


「ルーシー!! ルーシー!!」


クレイオは会場の大きなスクリーンに映し出された、ルーシーのリプレイ映像を振り返った。


トラファルガー・ローが現れた日と同じくして、突如、コロシアムの人気者となったルーシー。

ドフラミンゴとはまるで対極にいるあの剣闘士が現れたのは偶然か、それとも───


「姐さん!!」


見張り役の呼び止める声を振り切り、クレイオは王宮へ戻るためにコロシアムを飛び出していた。









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