第7章 真珠の首飾りの女(ドフラミンゴ)
いずれにしても、クレイオとグラディウスは今、ドフラミンゴに操られているも同然。
「・・・・・・・・・・・・」
憐れなグラディウスは、王が寵愛する女の性器を見つめながら身体を強張らせていた。
自分は敬愛する若に疑われているのだろうか・・・
“心配はしてねェよ。信頼するお前らが留守を守ってくれているからな”
先ほどの言葉はもしかして、釘を刺すためのものだったのか・・・
「どうした? よく見えねぇならもっと近づいて見てみろ」
顔を真っ赤にしながら羞恥に耐えている美しい女の膣孔奥底からは、トロトロとした透明の蜜が滲んでいる。
舐めたらきっと、どの果実よりも甘い味がするだろう。
「おれには・・・」
グラディウスの声は心なしか震えていた。
「おれには、男の精液は無いように見えます」
それは嘘ではなかった。
どう見てもクレイオの膣からは男特有の濃い精液は無い。
「フッフッフッ・・・そうか」
ドフラミンゴは愛液を指で掬うと、そのまま蜂蜜を舐めるように口へ運んだ。
グラディウスの言う通り、そこにはクレイオの“味”しかしないと分かると、満足そうに微笑む。
「ああ・・・甘ェだけだ。疑って悪かったな、クレイオ」
「・・・分かったなら・・・早く離して・・・!」
最低な男に向ける、憎しみの混じった瞳。
だがドフラミンゴはそれすらも“可愛い”と思っているのか。
大きな右手で顔を包み込みながら、長い舌でズルリと頬を舐める。
「そう怒るな・・・どうだ、このままグラディウスとセックスしてみろ」
「若?! いったい何を言い出すんですか!!」
「見てみろ、クレイオはこんなに濡らしちまってる。このまま放っておくのは可哀想じゃねェか」
「でも、おれはこの女とはできません!」
「そう決めつけるな。お前も忙しくて女を買う暇がなかっただろう?」
黒いレザーのコートに覆われたグラディウスの身体には、すでに欲情が駆け巡っている。
ドフラミンゴはそれを見透かしているかのように笑っていた。