第6章 真珠を量る女(ロー)
鉄で覆われた潜水艦の一室。
小さなベッドの上で、男女が互いを求め合う。
彼らは今、何もかもを忘れて全身の細胞を沸騰させていた。
「アッ・・・アッ・・・!!」
快楽と呼ぶには強烈すぎるほどの刺激に、声を殺す努力すら忘れ、貪欲に燃え上がる炎。
ローはクレイオの身体に彫られた刺青を見下ろしながら、狭い膣肉を本能のままに突き上げた。
そのたびに甘く切ない性感が広がり、脳神経すらも溶かしていく。
もしこの部屋の防音設備が完全でなかったなら、ローの喘ぎ声もとっくに外に響いていただろう。
すでに二人とも、何度か絶頂を超えていた。
それでもクレイオは胎内からローを離したくないとばかりに男根を締め付け、ローもまた激しく腰を振り続けてクレイオの身体の奥に白濁とした熱を吐き出し続けた。
「ロー・・・ロー・・・」
痙攣しながら何度も自分の名前を叫ぶクレイオが愛しくてたまらない。
「愛してる」
快楽の大波に震えている彼女に、その言葉を言ってやれることが何よりも嬉しかった。
そして不思議と、その言葉を口にすることでさらに深いエクスタシーを感じることができた。
クレイオの両股は、溢れ出たローの精液で濡れている。
絶え間ない悦楽に悶えつつも、気力を振り絞ってローを見上げようと涙目を向けてくるクレイオがたまらなく愛しかった。
「愛してる」
コラさん・・・おれ、あんたに謝らなきゃいけないな。
ミニオン島に向かう時にしてくれた、人魚の話を疑って悪かった。
「クレイオ・・・クレイオ・・・・・・」
本当に人魚は助けに来てくれたよ。
とても綺麗な笑顔だった・・・どことなく、あんたの面影があったような気がする。
おかげでおれは、こうしてクレイオを抱くことができる。
きっと、あんたが天国から差し向けてくれたのかもしれねェな。
───ありがとう・・・コラさん。