• テキストサイズ

【ONE PIECE】ひとつなぎの物語

第2章 ある娼婦と海賊のはなし ~ゾロ編~




ドォン・・・!


突然、耳をつんざくような爆音が轟く。


その音に、5年前の惨劇が脳裏をよぎったのはクレイオだけではなかった。
慌てて家から飛び出すと、近所の人間達も顔色を変えながら出てくる。

「何事だ?」
「山の方からだったよな?!」


・・・山?

今、炭鉱へのトンネルは封鎖されているはず。
ガスの突出の危険があるとして、海軍が出入りを禁じている。

鍵を持っているのは、炭鉱を管理していた“会社”の副社長だけだ。


しかし、山の方から黒い煙が立ち上がっているのが見える。

炭鉱で爆発が起きた・・・?
いや、あの煙の上がり方は違う。

あれはまるで───


「おうおう、ゾロの野郎、派手に暴れているようだな」


クレイオが呆然としながら山の方を見つめていると、ゾロの名前を口にする男の声がした。

「え・・・?」

振り返ると、そこには前髪を流して左目を覆い隠している金髪の男性。
細身のスーツを着ているが、ゾロの知り合いなのだろうか。

クレイオが首を傾げると、その男は一瞬にして表情を変えた。


「君がクレイオちゃんだね!! 愛を込めて作ったお弁当、持ってきたよ~!!」

「お、お弁当・・・?」


目の前に大きな重箱を出されたが、事態を飲み込むことができない。
この人は、いったい誰だ・・・?

すると、目をハート形にしている男性の後ろから、小さな影が飛び出してきた。

「クレイオ!」
「チョッパーちゃん!!」

ということは、この金髪の男もゾロの仲間ということか?




/ 1059ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp