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花言葉を君に 【ONE PIECE】 現パロ

第15章 CROCUS





律義にここに来てくれるとは思っていなかった。
大人になれば、嫌でも知る社交辞令。
との会話もそうだと思いたくねぇが、社交辞令があるかもしれねぇ。
そう思えば、来ないのも納得出来ていたのだ。


『今日ちょっと疲れてるから、軽めで1杯何か作ってくれる?』

そう笑う。
確かに、疲れの色が見える。

頷いた俺は、手早くカクテルを作り始めた。
その手元にキラーは紙を1枚滑らせてきた。


“例の子だよな!俺裏行ってるから!頑張れ!俺優しい!!”

思わず2度見してしまった。
パッとキラーを見るとこっちに親指を突き出している。

馬鹿ッ!さっさと行けッ!!
と、口パクでキラーを追いやると俺はにバレない様こっそりため息を吐く。



『う〜んッ、美味しいッ!』

作り上げたカクテルを早速飲む。
ほころぶ笑顔に俺は嬉しくなる。

「口に合ったのなら良かったぜッ」

『この前飲んだのも美味しかったけど、今日のは優しい口当たりでゴクゴク飲めそう』

この前・・・

「・・ゴクゴクって一応それ酒だからなッ。
軽すぎるからって飲み過ぎんなよッ」

『はーいッ、この前のは反省してます。
キッドにも迷惑掛けたよね?ごめんなさい』

この前、この前って・・
何度もそれ口に出すなよッ・・・

「・・・マジ大変だったんだからなッ!
もう、馬鹿な飲み方はするんじゃねぇよッ・・」

俺の心境など露ほど思わず笑うに、気付かれたくなく俺も無理矢理笑みを浮かべた。

だけど、口に出た言葉に俺は取り返しのつかない事を言ってしまう。

「あっ、ポスター見たぜッ!
オーナーとのキスシーン、綺麗だった・・・。
だけど、オーナーと寝るとか早くねぇか?
がそんな女だと思わなかったぜッ!!」

『えっ・・?』

「マジ、ラブラブじゃねぇかよ〜。
あそこにいた俺らの気持ち無視だろ?
くっつくなら、くっつくって言やぁいいのにさッ」

『ま、待ってキッド何の話をして
「わからねぇフリとか止めろよなぁ。
あんな表情の写真見せられて気付かねぇわけねぇだろッ!」

あぁ、誰か俺の口を止めてくれ。

言いたくねぇ事まで言っちまう・・
思ってもいねぇ事まで言っちまう・・






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