第13章 YELLOW SULTAN
「昔は俺らも手を貸したもんだ」
「昔の話でしょうにぃ。
今の時代にはちょっとばっかり古いですよ、エドワードさん」
不敵に笑うボルサリーノ。
「グララ、確かにそうだ。
だか!この娘は俺の客だッ!!」
ボルサリーノとエドワードの間に火花が散る。
おいおい・・
これは何なんだッ・・・
『・・・クザン・・』
あちゃ、ここで俺の名を言っちゃうのか・・
別に隠していたワケじゃないが、この2人の視線が痛い。
「どゆう事かい、クザン〜?」
「この娘を知ってるのか?」
詰め寄る2人。
何故か走り寄ってきたは、俺の後ろに隠れた。
「・・・、ちゃん?」
『クザンお願い!
ロー先生への言い訳が思い付かないの・・
ペポ連れ回しちゃったから、絶対怒られる、助けて』
「クザン、その子をこっちに出してもらえるかい〜?」
「いやー、ボルサリーノ怖いよ 顔」
「わっしの顔は元からこんな顔でしょうに、確かめたい事があるからさぁ〜」
詰め寄ってくるボルサリーノ。
何故だかは分からねぇがを出すわけにはいかない。
「娘っ子、先生は怒らねぇから心配するな。
そのまま会わねぇ方が怒られるぞ、グララ」
『・・ロー先生の事知ってるんですか?』
「俺の主治医だ」
俺の背後で顔だけ出す。
心臓外科医のローが主治医となると心臓に何かしらの病持ちだと判断したのかの表情が曇る。
『・・ロー先生は優しいと思います。
でも、トラちゃんは怒ると凄く怖いんです』
また、これだ。
は、気が緩むと呼び名を急に変える。
あの社長だけじゃなく、先生とも過去に関係があったんだろうな・・・