第6章 RANUNCUIUS
「姫さん」
『あの!私は姫じゃないし、何より話しかけないで下さい!』
何故だ?と頭を傾げるドフラミンゴ。
『アナタが話しかけると私、帰れって言われるんです!
何故かは分かりませんが原因はアナタなのは確かです!』
「フフフフ・・
俺様に意見とは、な」
今までにない、目線を感じ身体が震えた。
な、何この感じ・・・
得体のしれない空気が身体に纏わりつく。
「に俺からのプレゼントだ」
そう言って、黒服に持って来させて物を私に手渡すドフラミンゴ。
『私に・・?』
そこには、赤い花弁を付けたラナンキュラスの花束。
「の噂はかねがね聞いていたぜェ。
渡す女に相応しいかどうかは会ってから決めようと思ってた。
念のため準備していたが正解だったな」
これ程の上玉とは思わなかったぜッ
と、耳元で囁くドフラミンゴ。
「「オーナーッッ!!」」
「そこのピンク鳥離れろッ!」
ドフラミンゴはこの異常な殺気を感じないのか気にする事なく黒服が下げた袋から箱を取り出した。
薄いベージュのJIMMY CHOOとロゴが入った箱。
「これは今日届いたばかりの試作品だ」
『・・・綺麗・・』
リボンを解かれた箱から出てきたのは、羽をイメージしたデザインのハイヒール。
ふんだんにスワロフスキーが使われていた。
「フフフフ・・・
偶然にしちゃ、サイズがピッタリだなッ」
私の足元に跪いたドフラミンゴの手に寄って、履かせられるハイヒール。
私は、何故か抵抗するのも忘れされるがままだった。
『・・これ、どうしたの?』
手を差し出され、ドフラミンゴのエスコートで立ち上がる。
「俺がデザインしたんだよ。
たまたま今日試作品が届いたまでだ。
ちょうど12時だな、。
魔法の靴らしいからこれでお前も姫さんだ。
よく似合う。
にやるよ、俺のお姫さん」
そう言って私を見つめたまま、預けた手の甲に唇を落とした。
オマケ→