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花言葉を君に 【ONE PIECE】 現パロ

第31章 BURDOCK





ズキズキと痛む右手首。

『手痛いですっ!!』

我慢出来ずに訴えた私を男は気に障ったのが思いっきり引っ張った。

踏み止まろうとしたが敵うわけもなく、簡単に身体が男の腕の中へと収まる。

『放してっ!』

酔っ払ってるでは、片付かない暴挙。
腕を突っ撥ねて放れようと試みるが、手首の痛みで上手く力が入らなかった。

「可愛いね〜」

ゾッとする様な声色が吐息と共に耳に掛かる。
鳥肌が身体を覆う。

「ちょっと、いい加減にしなよ」

「おい、放してやれって」

焦る周りの様子に気付きもしない男は、また私の右手首を掴む。
異常な程の痛みが私の顔を更に歪ませる。

『放しッッ・・っっ!!』

言葉にならない痛み。

『もう!いい加減にして下さいっっ!!
何で私が貴方と帰らなきゃいけないんですが!!
冗談もほどほどにして下さいッ!』

発した言葉に男の顔に赤みが帯びる。
やっとわかったのか、周りの冷めた視線にも気付き ブルブルと震え出した男。

「こっちこそふざけんなッッ!!」

言い放たれた言葉と同時に身体に衝撃が走った。
強い力で突き飛ばされ、床に倒れ込む。

身体の衝撃を緩和するためにどうにか手を突いたまでは良かったのだが、それが失敗だった。

『ッッ・・!!』

「最低っ!!何すんのよ!!!」

「大丈夫?!」

慌てて私に駆け寄るプリンと男を睨み一発即発状態のレイジュ。
大丈夫だと言いたいが、手首の痛みで声にならない。

その時、フワッと身体に浮遊感を感じ、嗅ぎ慣れたあの匂いが私を包んだ。

「お前誰だよ!!」

「えっ?誰?」

パッと顔を上げると思った通りそこには、ドフラミンゴ。
その後ろにはヴェルゴの姿まで見えた。

「お前こそ誰だ?」

「はぁ?俺はな〇〇出版社編集長のカバジだ」

得意げに笑う男。
カバジと言う名に、そう言えばそんな名前だったな と男の名前を思い出した。

「へぇ・・、〇〇出版社ねぇ。
お偉いさんっうわけか・・・」

「そうだ!テメェはその子を早く放せ」

お前だけには言われなくない!

大人しくドフラミンゴの腕の中にいる私を気に入らないのか苛立った表情を見せ、手を伸ばしてくる男。



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