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花言葉を君に 【ONE PIECE】 現パロ

第31章 BURDOCK





そう、最近よく考えてしまうのだ。
よく比べてしまう。
無意識な事なのについ、比べてしまって慌てて頭から追いやる毎日。

ある意味重症だった。

無意味な話に飽き飽きしてきた頃、携帯が震え出す。
こっそり見て画面に私は思わず立ち上がってしまった。

「?どうしたんだい?」

『あっ、済みません。
会社から電話ですのでちょっと失礼しますね』

頭をペコっと下げ、席を離れる。
邪魔にならない通路に出た私は、切れてしまった電話に折り返し掛けた。

合コンにいるという何とも言えない微妙な時の電話。
悪い事をしたみたいなドキドキとした不安な気持ちに包まれる。


【はい】

『こんばんは。
あの、さっきお電話下さいましたよね?』

受話器から聞こえる声。
久しぶりに聞いた。

【あぁ、電話した】

『何かご用意でしたか?』

【用がなきゃ、したらいけねぇのかよお姫さん】

まるで耳元で囁かれている感覚に陥る。
フフフ と、ドフラミンゴのいつもの笑い声に私は耳を澄ませた。

【お姫さん聞いてんのか?】

『あっ、はい!聞いてます』

【何処にいるんだ?】

ギクっと背筋が伸びる。
何処にいるって・・

『女友達と・・ご、はんです』

【フフフ、相変わらずだなお姫さんは】

そう言う言葉に誤魔化せたと安心したのもつかの間、バレた。

【相変わらず嘘が下手だ】

『う、嘘じゃないです』

嘘ではない。
同期と食事には来ている。
ただ、合コンだと伏せただけだ。

【へぇ、今時のOLはこんな小洒落た店で飯食うのか】

『はい、食べます・・えっ?』

嫌な予感がする。
とてつもなく冷気を感じる。

「じゃ、俺が同席しても問題はねぇな」

『どどど、ドフラミンゴさん!!?』

受話器を通り越し、背後から聞こえた声に振り返る。
そこには、ドフラミンゴの姿があった。

何故?!
どうして!?
ここにいるの!!!?

疑問が渦巻くが、今はそれどころじゃない。
隠さなければいけない関係でも怒られる関係でもない。

ないが、少しづつ感じるこの恐怖は間違いなくドフラミンゴから発せられた殺気だ。







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