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花言葉を君に 【ONE PIECE】 現パロ

第31章 BURDOCK






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押し切られ早々仕事を終わらせた私は、合コンに参加する事になった。
たまたまワンピースで着ていたので、装いは格好がついた。

場所は、これまたお洒落な隠れ家的レストラン。
女の子が好きそうな内装に目でも楽しませてくれる美味しそうな料理。

元々合コン予定だった2人より、大人しめな格好の私は目の前にいる男性達に視線を移す。

対面したテーブルには、某有名出版社勤務のエリート達。
若いわりには肩書きも立派だ。

遊びでする合コンとは違い、本気モードな2人の覚悟がよくわかった。

『なるほどね』

本気モードだから他の秘書課の子を誘わなかったのか・・

「何か言った?」

『いえ、ここのお料理美味しいなと思って』

思わず口に出た言葉をどうにか誤魔化す。

「気に入ってもらえたのなら良かった。
3人とも同期で同じ秘書課なんて凄いよね」

『ええ、同じ部署になるとは私達も思わなかったですよ』

若干嘘が混じってる。
私は、秘書課ではない。

だけど、ここで正直に肩書きを口にする事は出来なかった。
何せ、合コンだ。
本気モードの2人の足手まといだけはしたくなかった。

当たり障りのない無難な話題が続く。
出版社勤務と聞いて、どんな面白い話が聞けるだろうかと密かにワクワクしていた私はガッカリしていた。

その辺の同年代の男と何ら変わらない内容。
いくら歳上でも期待し過ぎた。

自慢話が殆どで、自意識過剰、自己満。
この人達の話のは、面白くない。
比べたらいけない事なのに私は、無意識に比べてしまっていたのだ。

「じゃ、はいつから彼氏いないの?」

いつの間にか呼び捨て。
何故か険悪感だけが残ってしまう。

『もうすぐ半年ぐらいですね』

もう半年。
あれから半年の時が流れた事が嘘みたいだ。
だって、もっと昔の事の様に感じていたぐらいここ数ヶ月は濃密だった。

「へーぇ、好きな人は?」

パッと思い浮かぶ顔。
慌てて払い去る。

『いないですよ』

笑って答える私に男性も微笑んでくれた。
私が何を考えたのか気付いていないみたいでホッと安心する。




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