第30章 SWEET PEA
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あれから数週間が経った。
私の希望も含んだ物件をようやく見つけ、今日が引っ越しの日。
この日まで長かった。
努力はすると言ってくれた言葉通り、努力はしてくれたがセキュリティー面では妥協を許してくれなかったのだ。
そのため、部屋は1DK。
以前の部屋数は少ないが広さがあるからまぁ、大丈夫だろう。
何せ、ウォークインクローゼットがあるから。
「ジャグジーに夜景にパーティーは?!」
『いらないし必要無いし、しない!
ほら、さっさと手を動かす』
まず以前の部屋の片付けに来た私達。
手伝いに来てくれたのは、シュガーとトレボールとシーザー。
それに、ドフラミンゴまで。
食器や大型家具はトレボールに任せ、私とシュガーは洋服の荷造りをしていた。
『・・ねぇ、シュガーあの人何してるの?』
手伝いもせずソファーに踏ん反り返っているドフラミンゴを最初から戦力として数えていない。
「あぁ、シーザーね。
彼は盗聴器とか探してるの」
『へーぇ・・・えっ、えーーっ!!?』
変な小型機械をコンセントやコードに近付けては離したりしていたシーザー。
そういう機械には詳しいらしい。
『・・ありがたいけど、出て来たら出て来たで怖いね』
出来れば発見されたくない。
無い事を祈りながら私は手早く荷造りを済ませていく。
朝から始めた片付けも昼過ぎには大体終わり後は引っ越し業者に任せた。
新居は、ほぼ引っ越し業者が片付けてくれるので男手は必要無い。
衣服等は自分で荷解きをするためそのまま新居へ向かったが何故かここでもドフラミンゴとシーザーが来た。
『・・向こうでも調べるの?』
「勿論だ」
即答するドフラミンゴ。
シーザーは、普段出歩かないせいかもう疲労の度合いが顔に出ている。
それから、引っ越し業者が帰るまで調べていたが盗聴器類の危ない物は見つからなかった。