• テキストサイズ

花言葉を君に 【ONE PIECE】 現パロ

第27章 KATAKURI





演奏が終わり、沸き起こる拍手の中 一礼したロビンはマイクを持つ。

「お聴き頂きありがとうございます。
演奏の機会を頂き、クロコダイル社長にもお礼申し上げます」

また、拍手が起こる中 ロビンは言った。

「ここで皆様に個人事ですがご報告いたします。
私、ニコ・ロビンは演奏家として引退する事を決めました」

えっ?

「先程から皆様には多数のご質問を頂きましたが、ここでお伝えしたいと思っております。
私は、クロコダイルさん婚約した事をここにご報告致します」

「やりやがった・・」

そう呟くドフラミンゴの言葉が遠く聞こえた。
拍手喝采の中を満面な笑みで微笑むロビン。

合うはずのない視線がぶつかり、ロビンがクロコダイルを連れこっちに向かって来る。
途端に、私は後退りした。

笑みを浮かべたロビンが視線をゆっくり晒し見た先にはドフラミンゴがいた。

「ドン、言っちゃった」

悪戯が見つかった少女の様な笑顔を見せるロビンに私は慌てて会場を飛び出した。

どうして敵視するの?
クロコダイルと一緒にいたから?
2人で話していたから?

鋭く冷たい視線。
ここに貴女の場所は無いと言う様な笑みが私を崩す。

「おおッ!危ねぇッッ」

廊下を走り、角を曲がったところで前から来た人と打つかりそうになった。

『すみません・・』

「・・?」

下を向いたままだった私は、その声に顔を上げた。

『・・キッド』

あの日以来、直接会うのは初めてだ。

「げ、元気か・・
って、そんな感じじゃねぇな」

何泣きそうな顔してんだよ と、眉を寄せるキッドは私の腕を引っ張り近くにあった部屋へと連れて行く。

「今日クロコダイル社長に頼まれてシェイカー振りに来たんだ。
お前が言ってくれたんだろ?」

そうだった・・
会場に即席のバーカウンターを置く事になり、バーテンにキッドの名前を出していた。
選んだのはクロコダイルだったため、キッドに決まったとは知らなかった。

「で、ここはその控え室に充てられたんだけどさ、荷物が多くて・・
悪りぃな、狭くて」

所狭しと置かれた段ボール。
その中で唯一、ソファーだけが無事に生き残っている。

『ううん、次頼む時はもっと広い部屋にするね・・』

「アハッ、是非そうしてくれ」

こんなに狭いとは・・
逆に申し訳ない。


/ 232ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp