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花言葉を君に 【ONE PIECE】 現パロ

第26章 ALLIUM




「何故ここにいる」

「たまたまだ」

ドサッと勢いをつけ私の隣に座ったドフラミンゴ。
苛立ったクロコダイルに見向きもせず、足を組みボーイに酒をオーダーしていた。

「たまたまなわけないだろう・・」

そう言って何故かクロコダイルは私に視線を向ける。

えっ?何??

「フフフ、こいつを探していただけだ。
お前に用は無い」

私の肩に手を回すドフラミンゴ。

『私を?
何か約束してたっけ?』

「忘れ物だ」

ドフラミンゴの手には、白いキーケース。

『あっ!私の!!』

「ホテルで失くしたのか?
良かったな、今夜は宿無しになる所だったろ」

土日は、ドフラミンゴのホテルで過ごしていた。
宣言通り話さない私を帰してはくれなかった。

月曜は仕事でドフラミンゴも仕方なく私を解放したが、自宅へ帰る暇なくそのまま出社したのだ。

洋服もメイク道具も全てドフラミンゴが手配してくれたから今まで鍵を使う必要が無く、気付いていなかった。

『ありがとうございます。
・・でも、ドフラミンゴさんが帰してくれなかった事が原因だよ』

「フフフ、失くす方が悪い」

そう言われたらそうだけど・・
でも、いつの間に失くしてたんだろう?

「随分と仲がいいんだな」

苛立った声で状況に気付いた。

私は何を言った?!ドフラミンゴは何を言った?!

「話し方も砕けて、休日も一緒に過ごし、相談までする仲か」

『いや、違ッ・・わないけど・・・
社長が思っている様な事ではありません』

「お姫さん、思ってる様なってどんな事なんだ?」

面白がってる!!
絶対、ドフラミンゴは面白がって言ってる!!

「他に男がいたのなら吹っ切れるのも早いだろう」

キリッと強い視線でドフラミンゴを見るが、ドフラミンゴには無意味。
それどころか、余計にクロコダイルに誤解を与えてしまう事になった。

『ちょっ・・、お願い私の話を聞いて』

「言い訳は聞きたくない」

立ち上がり私を見据えるクロコダイルの視線が冷たい。
クロコダイルからそんな目で見られたのは、初めてだった。



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