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花言葉を君に 【ONE PIECE】 現パロ

第26章 ALLIUM





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その晩、1度会社に戻り雑務をこなし、軽食を食べた私は指定された時間に指定されたBARへ行った。

クロコダイルはロビンとのディナーを終えたのか、既に到着していてグラスを傾けていた。

「買い物に出かけたようだな」

『ロビンさんに聞いたんですか?』

「あぁ、あいつの買い物は凄いからな疲れただろう」

知ってるんだ・・

私を労ってくれた言葉が重い。
私が知らないクロコダイルがいる。

「とても楽しかったと言っていた」

いつもより表情が柔らかい。
久しぶりにロビンに会ったせいか・・

そりゃ、あんな美人に好意を寄せられて困る男はいないだろう。

『ロビンさんは社長の仲が・・』

私何を聞こうとしたの?!
言葉を飲み込む私にクロコダイルは、先を促すような視線を向けてくる。

「ロビンとは子供の頃からの知り合いだ」

それは聞いた。
私が知りたいのは・・

「それより、お前の話だ。
ゾロと別れた理由は何だ?」

あっ・・
忘れてた・・

『えーっと・・
簡単に言うと・・・ゾロの仕事です』

うん、これ以外言い方がない。

「ホストだと知っていて付き合っていたはずだ。
は、それでも構わなかったんじゃないのか?」

『・・そうですけど・・・
やっぱり、無理だったんです』

「・・・」

あっ、幻滅された。
そう感じる程、周りの空気が急激に変わった。

「・・簡単にそう言える程の気持ちだったのか?」

『違ッ』

「その程度の気持ちだったのか」

『・・社長』

クロコダイルが一気にグラスの酒を飲み干す。
そんな飲み方を今まで私は見た事がない。

無言のひと時。
居心地の悪さに私は、戸惑うしかない。

何でそんな風に言われなければいけないのか。
どうして責められなきゃいけないのか。

『ゾロとの事は社長に関係ありません』

「・・俺がお前を好きだと言うのを忘れたか?」

『ーーっっ』

忘れてはいない。
だけど、それは・・・

「俺は何のためにお前を諦めたんだ?」

切なげに見つめるクロコダイル。
私は、黙って手を握りしめているしかなかった。



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