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花言葉を君に 【ONE PIECE】 現パロ

第23章 TRUMPET VINE





どうしてわからないの?
どうして疑うの?

今は、そんな話をしてるんじゃないんだよ。


『別れるのに社長は無関係よ。
言ったよね、仕事だとしてもお客さんだとしても私には無理』

愛が無く抱ける事が理解出来ない。

【俺は別れる気ねぇからな】

『ごめん、ゾロ』

私は返事を聞かず電話を切った。
丁度着いた駅、私はタクシーを降りて預けていたキャリーバッグを押しながら途方に暮れた。

ゾロとは会えない。
家に帰ったら会うかもしれない。

ゾロの言葉が耳に残る。

どこかホテルにでも泊まろうと思い私は夜道を歩いた。
タクシーには、乗りたくなかったんだ。
夜風にあたりながら、私はただただ歩きたかった。







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どれくらい歩いたのだろう。
足が痛い。

電源を落とした携帯。
今何時かさえわからない。

道の先に、変な人がいると思った。
こんな夜中にライトアップされた看板を見上げている。

何の看板?と、見上げた私は自分の目を疑った。
だって、その看板は私の写真。
あの赤いドレスを着てドフラミンゴと写ったポスターだった。

『もう、無くなったと思ってた』

街中で見かける事は無い。
1か月単位で借りれる看板にポスターは既に消えていた。

でも、ここには残ってた。
撤去を忘れたのかと思ったが、見上げていた変な人が誰だかわかり気付いた。

「フフフフ、お姫さん家出か?」

『ドフラミンゴさん、どうしてここに?』

「・・お姫さんを迎えに来た」

『・・・嘘吐き。
それに、私はもうお姫さんじゃないよ』

「・・・何があった・・」

『ドフラミンゴさんが言ってた言葉の意味やっとわかったよ。
私にホストの女は無理』

一歩、一歩近付く。
ここは、以前ドフラミンゴが私を見付けてくれた場所。

『ドフラミンゴさんは私の魔法使い。
だから、お願い・・彼を忘れさせて』

「フフフ、俺は生憎魔法使いじゃねぇ。
ただの男だ。それでもいいか?」

『・・・いいよ』

忘れられるのなら何でも構わない。
だって、だって。
アレを見たのに私はゾロを嫌いになれなかった。

別れを言った今でも、私はゾロが好き。







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