第21章 CYCLAMEN

雪崩れ込む様にベッドに入った。
絡み合う舌。

お互いの服を脱がせ合う行為すらもどかしく、下着が手足に引っかかったまま、より一層舌を絡め合わせた。

『・・ゾロっ・・・』

聞きたい事は山ほどあった。
仕事は？客は？と。
でも、今は今だけは私だけを見て考えて欲しかった。

まだ消えてない愛撫の痕。
その上から新たに増える。

いつも寝ているベッドなのが余計に心を淫らにする。

胸の先端に舌を這わすゾロ。
唇で挟み、舌で転がし、歯を立てる。

もう片方は、指先で優しく摘んで軽く擦られた。
高まってくる快感。

『ぁっ・・・はっ・・ゃっ・・』

「柔らけぇ・・スベスベだな」

『んっ・・ぁっ・・・ぁん・・』

「感じてんの？
・・・感じてるの顔色っぽすぎ」

ゾロの手が足の付け根へと進む。
でも、肝心な場所は触れてはくれない。

薄明かりの中でもわかるゾロの表情。
ニャリと口角を上げて笑うゾロは私の言葉を待っている。

意地悪だ。
わかっている癖に私に言わせようとする。

「どうして欲しい？
、言えよ」

『・・さ・・触って・・・』

「聞こえない」

本当に意地悪だ。
羞恥心も加わってもう、我慢が出来ない。

ゾロの手を取り、私は導いた。

『お願い・・ここ・・触って』

ゾロの手が太腿を押し上げ、何も身につけていない秘部を露わにした。

「やらしいな、。
お前から触ってっておねだりしてさ」

見られている。
そう、見ているだけで触れてはくれない。

『・・ゾロぉ・・・』

太腿に這う舌の動き、時折内腿にも触れるがそれだけでは物足りない。
焦らされ続けた身体は、思考を遮断する。

『ゾロっ・・もう・・・』

「もう、何だ？」

『欲しいの・・・』

ツゥーと、スジをなぞる舌の動きに身体がビクッと震える。

『・・ぁっ、もっとぉ・・・』

こうか？と、かかる息と同時に長い指が差し込まれた。
さっきの焦ったさとは違い、動き回る指。
そして、舌の動きに翻弄される。

『ひゃっ！』

突然の強い刺激。

「やらしい身体。
誰に教わったんだ？」

そんなの1人しかいない。
わかっている癖にまた、私に言わせようとするゾロ。