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花言葉を君に 【ONE PIECE】 現パロ

第21章 CYCLAMEN





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帰って来てしまった。
何も言わずに。

本当ならゾロの家に向かうはずだったが私は、自宅に帰った。
ゾロはまだ仕事中だろうけど、帰った事にもう気付いたかな。

ベットに倒れ込み、ため息を吐く。

会計をしようとしたが、既にお金は払われた後。
“勝手にしろ”その言葉の意味が重い。

ありがとう と、お礼のメールを送ったがそれも読んでくれたのかわからない。


化粧落としてシャワーでも浴びようかと身体を起こした私の耳にチャイムの音が聞こえた。

こんな時間に誰?

ーピンポーンー

再度鳴る音に私は、恐る恐るモニター画面を覗き込んだ。

あっ!

『今、開ける』

オートロックを解除する。
今は、深夜1時半過ぎ。




『どうして・・?』

まだ、営業中なはずなのに扉を開けた先には、ゾロが立っていた。

「・・あのメールどういう意味だ」

『えっ?』

「ありがとうの理由を聞いているんだよッ!」
『それは、しはーーーッッ!!』

入って来たゾロにそのまま玄関横の壁に押さえつけられキスされた。

荒々しくキスかと思った。
でも、実際は啄ばむような軽いキスが何度も何度も落ちてくる。
逆にそれがもどかしく、私は自らゾロの口内に舌を入れた。

2人の吐息が混ざり合う。
離れた唇、透明な糸が連なっていた。

「何処にも行くな」

私をギュッと抱きしめるゾロの切なげな声。

何をどう勘違いしたのかわからない。
わからないけど今は、それを正すよりこのぬくもりを感じていたい。

『私は何処にも行かないよ』

その大きな背中に腕を回す。
私もゾロに伝わる様にギュッと抱きしめ返した。



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