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花言葉を君に 【ONE PIECE】 現パロ

第18章 AGROSTEMMA





背中を支えていた右手が前へと動く。
気付いた時には、胸に沿うように置かれていた。

『ーーっっ!!』

唇から離れ、そのまま首筋に落ちていく。
それと同時に動き出す右手。

『・・っっ!しゃ、社長ッッ・・・』

「社長じゃねぇだろ?呼べよ、いつも通りに」

『・・あっ・・やぁ・・・』

ペロッと首筋を舐め上げられ、身体が勝手に反応する。
その様子を楽しむかの様に社長、いやクロコダイルは笑みを零した。

「もっと素直になれ、」

『っっう、クロ・・くん・・・』

そう呟くと、奪う様に激しく唇を貪るクロコダイル。
離れた時には、お互い肩で息をしていた。
唇から繋がる透明な糸が、キスの深さを物語っていた。

考えるより先に動いた。
私からその唇に触れようとした。
その瞬間・・・


ドーーーーーーンッ!!!!
と、重い衝撃音と同時に身体に激しい衝撃波が襲いかかった。

そして、私は闇に堕ちた。












チカチカする光。

微かに聞こえるこの声は誰の声か判断出来ない。


パトカーのサイレン。
野次馬の声。

そして、私の名を呼ぶ・・これは、クロコダイルの声だ。
目を開けると、そこは外だった。
さっきまで車内だったはず、クロコダイルが連れ出してくれたのかな?と呑気にそんな事を考える。


『・・社長、頭・・血が・・・』

「!?痛い所は無いか?苦しい所は!!?」

流れる血に左手を伸ばそうとして、鈍い痛みが身体を刺す様に響き渡る。

『ーーーッッ!!』

左胸が痛い・・
尋常じゃない程の痛み、そして息苦しさ。

そして、また私は闇に堕ちた。




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