第6章 2つ言っておくぜ
ピッと次の写真を写すと、そこに移っていたのは背の高い黒人選手。
名前をパパ・ンバイ・シキ。セネガル人の留学生だとリコは言った。
「主将!私も見たいです!!見せてくださいー!!」
驚きに身を固めている日向の横で紫苑はひょこひょこと動いた。何も言わずに着きだされた画面に目を向け、とれるだけの情報を取っていく。
「身長2m体重87kgってところですか…手足が長い…高さじゃ勝てないですね。」
「その通り、高いの一言に尽きるわ。」
「で、このパパン…なんだっけ?」
「パパンパ?」
「パパガンバルンバだろ?」
ややこしい名前に緊張感がゆるくなっていく。大きくため息をつき、リコは腕を組む。
「話が進まん。黒子君、なんかあだ名。」
「んー…じゃぁ、お父さんで。」
あだ名は「お父さん」に決まった。
予選本番は5月16日。