第5章 逆襲よろしく!
「(しかもその要である黒子君は、黄瀬君が動きをコピーできない。言わば天敵。火神君と黒子君この二人なら…!)」
リコがそう思った矢先…
「あ!」
連携は一気に崩れた。
「……やっぱり、無理があったかな…?」
「(まぁ、たぶん、ギリで行ける…)」
顔を見合わせる黒子と火神。ふと、リコは流石に違和感に気付いた。突然黄瀬に不利になったパターンを組み込んだせいで、相手が疲れているのだろうと思ったが、明らかに尋常ではない疲れの差が誠凛と海常の間に見えた。
「(そういえば、黒子君がさっき、紫苑ちゃんに無理をさせるなって…)紫苑ちゃん…」
「はい?」
いきなり彼らに何をしたの?と問いかければ流石に不快感が出る。言葉が出ずに困ったように視線をずらすと、紫苑は早口に言った。
「試合が終わったら、黒子っちが説明してくれます。私だと言葉足らずなので。」