第5章 逆襲よろしく!
「…ちょっとは見なおしたかなぁ?1年二人…」
格好良く眼鏡を押さえ後ろを振り返る、が、二人はすたすたと戻っていた。完璧する―。
「おい!」
日向のシュートはそう簡単には外れない。それだけ、練習してきたのがうかがえる。だから、このチームは面白いと紫苑は改めて思った。
「相当打ちこんでるな、あの4番。」
「それより火神だ!抜くパターンに黒子との中継パスを組みこんできやがった。」
「パスをもらうだけだった火神がパスをするようになっただけだろ?そこまで変わるか?」
「えらい違いだよ!バカ!」
笠松の怒ったような声。口に出すと簡単に聞こえるが、それが意外と攻略するのに難しいもので、何故かと言えば、攻撃パターンが増えたとでもいうべきだろうか。
「今までは黒子のパスと火神のワンオーワンは、あくまで別々のオフェンスパターン。ただの二択にすぎなかった。だが、パスがつながったことでお互いの選択肢が増えて前より一段上の攻撃へとなる。」