第4章 勝てねぇぐらいがちょうどいい
「(こんなの、ノーガードで殴り合ってるようなもんじゃない。ディフェンスは当然、全力でやってる。ただ、それより、お互いの矛が強すぎる。これが、キセキの世代同士の衝突…)」
「(黄瀬っち以外にもあの圧力…日向先輩達が押されてる??…黒子っちと火神で成り立ってるようなもんじゃない…早めに対処しないと…)監督…」
紫苑がリコに話しかけると、ギャラリーから驚きの声が上がった。何事かと思い振り向くと、火神がフェイドアウェイでシュートを決めようとしていた。しかし、それは黄瀬のブロックであっけなくとめられ、すかさず攻めあげられる。
肩で息をしている火神の様子を見て、紫苑はリコに告げた。