第3章 本気です
紫苑は風呂上がりのラフな格好でベッドに倒れ込んだ。黄瀬と火神の対決が何度も頭をよぎる。
対策を立てるにはやはりもっと観察が必要なようだ。
「…紫苑。黄瀬君来てるわよ。」
ドア越しに母の声が聞こえても返事は返さずにいると、勝手にドアが開いた。
黄瀬「無視ッスか?」
紫苑「しつこい男は嫌われるっていう暗黙の領域があるんだけど?」
黄瀬「ひドッ!俺そんなにダメ男ッスか?!」
いつものように泣き真似をしながら騒ぎだす黄瀬をよそに紫苑はベッドに横になったままそっぽを向いた。
黄瀬「…どうしても来てくれないんッスか?黒子っちと。」