第3章 本気です
紫苑は困ったように目をつぶった。すると、後ろから驚きの声が聞こえた。どうやら部室で見つけたキセキの世代特集に紫苑の記事があったらしい。
「白華紫苑。今回我々はキセキの世代の中で噂にも聞いたことのない選手を見つけた。彼女は中一の時からキセキの世代とともに帝光バスケ部の光である。彼女の最大の特徴はなんと言ってもキセキの世代と同等のバスケの実力者。マネジであるもののコーチやまたは選手の一人として活躍したこともある。小柄だがスピード感のあるドリブルと体格を生かした器用な技の持ち主。現在黄瀬涼太と共にモデルまたはアイドルとしても人気。」
皆の視線が紫苑に注がれる。次の瞬間黄瀬、黒子、紫苑は耳をふさいだ。一番大きな嵐が通った。
小金井「えぇ!ってことは…キセキの世代は7人??」
紫苑「いえ、正確には私は選手としてカウントされてません。それにいくらなんでも私ではキセキの世代には敵わないです。黄瀬っちの言う通り、大げさなんですよ。」
紫苑の困った顔が雑誌に向けられる。そこに書かれている情報が今の物と同じとは限らない。