第3章 本気です
五分後。
黄瀬「よっと。」
ようやく静寂が戻った体育館。紫苑は半分くたびれてため息をついた。結局追い払うのに五分かかってしまった。
日向「なんでここに?」
黄瀬「いやぁ、次の相手誠凛って聞いて黒子っちが入ったの思いだしたんで挨拶しに来たんッスよ。中学の時一番仲良かったしね。」
黒子「…普通でしたけど…」
黄瀬「ひどっ!」
黒子の毒舌に黄瀬は顔を覆った。いつものことだ。
「黄瀬涼太。中学二年からバスケを始めるも恵まれた体格とセンスで瞬く間に強豪、帝光でレギュラー入り。他の四人と比べると経験値の浅さはあるが、急成長を続けるオールラウンダ―」
日向「中二から!?」
日向の驚きの声が上がる。黄瀬は困ったように頭を掻いた。