第2章 黒子はボクです。
リコ「あら…火神君はやっぱりね…」
リコのあきれに近い声。紫苑はリコに黙って指で指示した。その方向には黒子の姿。
二人がじっと見てると、黒子は突然膝かっクンした。
リコ「…」
紫苑「ね?」
紫苑は嬉しそうに首をかしげると、黒子達を見つめ始めた。
黒子「落ち着いてください。」
火神「…てーめぇ…」
火神の顔が悪魔に変わる。
日向「なんかもめてんぞ…」
伊月「??」
日向「どうした?」
伊月「アイツ。試合出てたか…?」
小金井と伊月はそろって頭を悩ませた。黒子はいとも簡単に火神のパンチをよけていたがいきなり胸倉を掴まれていた。
日向「黒子か…いや、わかんね。」
リコ「(審判のアタシも途中から忘れてた。…?あれ?マジでいつからだっけ??)」
リコの額に冷や汗が流れる。隣で座っている紫苑の方を向き、問いかけた。
リコ「…黒子君…ずっとゲーム出てた?」
紫苑「はい。最初から今まで。ボールにはほんの少ししか触ってませんけど…黒子っちを追うのは至難の業ですよ。」
リコ「紫苑ちゃんはずっと見てたの?」
紫苑は当たり前とでも言うように頷いた。
紫苑「はい。」