第2章 黒子はボクです。
紫苑が目をもどすと。今ボールは黒子の手に渡っていたがあっさりとスチールで取られてしまった。
リコの落胆した様子が紫苑の目の端に移る。しかし、紫苑は落胆の表情見せずにむしろ、自分がやりたくてしょうがない風に見える。
「またあいつだ!」
「しっかりしろー!」
火神「(意味深なこと言ってた割にその役にも立たやしねぇ。ざこの癖に口だけ達者っつーのが…一番いらつくんだよ!!)」
火神のプレーはもはや黒子に対するいらつきで成り立っていた。伊月のレイアップを止め、速攻に移る。
「高っ!」
「もう火神止まんねぇ!!」
しかし、一年の方がそれはスタミナの消耗が早い。皆、汗だくでその点では二年の方が有利だ。