第3章 デート?
なんだかんだで色々話しているともう遊園地の入り口についた。
「フフ…。さあ!魔法の世界へいざ、旅立とうではないかぁ!!」
隼さんは先ほどのおまじないをかけた意味がなくなるほどの発言をしながら、てくてくと歩き遊園地の門をくぐるのだった。
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『はあ…疲れた』
隼さんは遊園地に入った瞬間、まるで五歳児の子供のようにはしゃぎだしてしまった。
彼は行ったら最初に乗るものを決めていたらしく、まっすぐその乗り物へと向かっていた。
それはメリーゴーランド。
その乗り物の順番待ちの列に並び始める彼の背中を見て、私は笑ってしまった。
それから順調に乗り物に乗っては次、乗っては次を繰り返し、お昼の時間になった。
「ふぅ、そろそろ休憩しようか。どうかな、あそこのカフェで休むのは」
そういって隼さんが指差したのは遊園地のはずれにあるカフェだ。
はずれにあるとはいっても園内にあるから、当然のように人がいる。
それでも、乗り物があるところよりは落ち着いているようだ。
『そうですね…。私、買ってきます。隼さん何食べますか?』
「あー、だめだめ。席で待ってて。女の子はそういうのやらなくていーの。休んでて。」
…隼さんにそう言われ、渋々席で待つことにした。
何を食べるか聞かれたが、思いつかないので“なんでもいい”と答えた。
1番困る答えだろう。それは自分でもわかっていた。