第1章 成人男性を飼う。
と、いう前にまずは家にかえらないとね。
『さ、カラ松車にいきましょうか?』
カ)そ、そんな風に決めてしまっていいのか…?
『何が?』
カ)…見知らぬ男を連れてきて、家族の人が…
『あーその点については問題ないよ。』
カ)えっ…
『私独り暮らしだし。』
カ)尚更駄目だろう!?
…なんで私怒られてるんだろう…
『え…なんで私怒られてるの?』
カ)独り暮らしの!女性が!そんな…簡単には…!
『んー…私人を見る目はあるつもりだから。』
カ)え…
『あんたは…カラ松はそんなこと無理強いするようには見えないから、そんな感じだから。』
そういい私より身長の高いカラ松の頭を少し背伸びしつつ撫でてあげた。
すると…ボロボロと、大粒の涙を流すカラ松…なっ何事!?
『えっ…!?えっ、あっ頭触られるの嫌だった…?』
カ)そっそんなごとない…!ただ…こんなやざじぐされたの…ひざじぶりでぇぇぇぇぇ…
『…』
ピェェェエン…!とでも言うように大声を出して泣いているカラ松はまるで子供のようで…少しかわいい…。
私は無言でその頭をなで続けた。
暫くして目を真っ赤に腫らし、鼻をグズグズといわせるカラ松はやっと我にかえり恥ずかしそうに少し視線を外す。
そんなカラ松に私は手を差し出す。
カ)えっ…?
『ほら帰るよ?』
カ)…ああ!
…かわいいなぁ…
少々頭をなで回したい気持ちを押さえつけ、ニコニコしながら手を握るカラ松を引き連れて車に戻り、家へと帰還するのであった。
さてここからだ…今まで見なかった、カラ松に驚いていくのは…
…私が思っていたより重症っぽいなぁ…