第1章 変わらない場所
「痛っ〜〜い! ほんと、岩ちゃん暴力的!
そんなんじゃ、ほんとにモテないよ?」
「はぁ〜?」
「てか、岩ちゃんの非モテはこんなところで喋ってたって変わらないんだよ!
今は、マネージャーだよ!」
「おい、クソ川、ふざけんな!」
「一のファンは、控えめな子が多いかもしんないもんね」
「真輝まで、楽しそうにこの話広げんな…」
「だ〜か〜ら〜、そんな事どーでもいいの!
真輝ちゃん、男子バレー部のマネージャーやらない?」
「徹がバレー部入るんだったら、女子マネージャーなんて山ほど来るでしょ」
中学では、マネージャーという制度が禁止されていたから居なかったけど、いつも徹のファンで体育館の入り口がいっぱいだった
しかも、徹がその子たちに笑顔なんかを毎回向けるから、日に日にファンは増えていくばかり……
体育館に入りづらかった記憶しかない……
「そんな奴ら、1週間と持たないだろうけどな」
まぁ、そんなもんかもしれない……
「んじゃ、1週間経って俺目当ての女子マネージャーがいなくなったら、真輝ちゃん、やってくれる?」
「考えてみるって事で…」
1週間で全員が辞める訳ない……
私の考えが甘かったことは、1週間後に思い知らされる…