第5章 肝心なのは…
どんどん試合が進んでいった
今、先輩たちと1年では、23-22でとてもいい試合になっている
1年間、ずっとやってきた先輩たちと、出会って数日のチームが互角に戦っているのは異様な光景だろう
それも、メンバーの力を最大限に引き出してしまう及川 徹という人物がいたからだろう
次点を取られるとマッチポイントの場面でサーブは徹
あの殺人級のジャンプサーブだ………
このサーブを取るのはものすごく大変だけど取れると本当に気持ちいい
先輩たちはこの試合で徹のサーブにものすごく翻弄されてる
スコアを見返すと、23点中5点分……
先輩たちだっていろんな強豪と呼ばれる学校と当たってきて勝っているから、強豪と青城が呼ばれているのだろう
サーブはバレーで唯一単独で闘わなければいけない
他の攻撃なら少々ミスっても誰かがカバーしてくれる
でも、サーブは言うなればその人の責任だ
ピーーー
徹がボールを上に投げ、ジャンプして勢いよく打つ
徹が打ったボールは回転をしながらライン キワキワをめがけて飛んでいく
………….たぶん、入る……
先輩は取らなかったがやはり、入った
これで、23-23
これでまたブレイクすればマッチポイント
そして再び徹のサーブ
徹のサーブは同じような軌道を描いて先輩の腕に当たった
「チャンスボールっ‼︎‼︎」
私はマネージャーだからどちらの応援もしてはいけないと思っていたのについ、叫んでしまった
ボールは一静の元へ飛んでいき、徹の元へ……
さぁ…誰にトスを上げる……?