第4章 初!マネージャー
「……ごめん…」
少し、声が震えていたのが自分でも分かった
「俺が聞きたいのはそんな言葉じゃないなぁ〜」
……………………
「と、徹………ぁ ありがとう…」
「うん!
それが聞きたかった!」
さっきの、子供をあやすような声質ではなくて、いつもの徹の声質に戻っていた
……………私はいつまで徹の胸の中にいるんだろう…
「もう、大丈夫だから……」
「うん」
……うんって言ったのに、なんでこのままなの⁉︎
私が徹の肩を少し押すと、
「もう少しこのままでも良かったのに〜」
と、口を尖らせて言った
「私も徹も着替えなきゃダメでしょ」
「そーだね」
徹の体温が離れ、急に抱きしめられていた事実に恥ずかしさを感じ、周りを見渡しても、体育館の入り口を見てもどこを見ても、あの3人の姿がない
さっきの先輩の行動とか、私が不安に思っていることを知っている一が気を使ってくれたのかもしれない……
……………みんな、ありがとう………