第4章 初!マネージャー
すると、先輩らしき人が徹の頭にチョップを食らわせていた
たぶん、全体練習を始めるからなんだろう
全体練習が始まるということは、陽奈乃ちゃんもいるのだろうかと辺りを見回しても、いない……
どこにいるんだろう?
体育館にいないなら、外かな?と思って外に出ると、手洗い場でスポドリを作っているみたいだった
私も作らなくてはと思って、
「陽奈乃ちゃん、ごめん
やらせっぱなしで……
私も手伝う!」
「あ、おはよう 真輝ちゃん
ありがとう」
詳しく、教えてもらって、なんとか作り終わった
これを、数日とはいえ1人でやっていたなんて、すごいな……
作り終わったから、体育館に戻ると、徹が先輩との速攻を決めていた…
すごいな……
徹の仲間の力をいち早く100%引き出す才能は、現在のようだ…
どんどんボールを打つので、ボールの回収をしなくては……
選手の誰かが怪我してしまう可能性もある
そう思って、ボールを回収していると、2人でやっているとは思えないほどの忙しさで、ふと陽奈乃ちゃんを探すと、必死にメモをして、遠目からだから分からないけど、このタイミングで見る本といえば、バレーの教本だろう本を必死に照らし合わせて見ている
確か、ルールがわからないって言ってたもんな……
まぁ、ボール拾いは、小さな子でもできる簡単な作業だから、まぁいいかと思っていると、
「真輝っ‼︎‼︎‼︎」
一の声が聞こえると、またしても私の方にボールが飛んできた
かろうじてボールを拾う瞬間で私の手には1つもボールがない
また、"とん"という音とともにどっしりとした重みとジンジンする痛さが腕にきた
そのボールは、徹のもとに返った
……ちゃんと、返せたっ