第3章 ちょっとだけ
「別に、諦めなくてもいいんじゃないかな
動機とか、不純でもいいと思う
大事なのは、入ってから、何ができるか
仲間のためにどこまで必死になれるかだと思うな!」
仲間のためって、どの口が言ってんだ……
「そうだよね……」
…やっぱり、徹のファンと違って、一のファンは、いい子だったわ……
「これからも、頑張ってね」
「あとね、図々しいのは分かってるんだけど、時々来て、ルールとかポジションの事とか教えて欲しいなって……
やっぱり、大丈夫!
自分でn
「いいよ
暇つぶしに来るよ
この人数に対するマネージャーが1人なのはたぶん大変だしね」
「あ、ありがとう…」
そう言って、陽奈乃ちゃんは、私の手を握って来た
……可愛すぎか!
一は、こんな可愛い子に思われて、どんだけ幸せ者なんだよ!
キーンコーンカーンコーン
部活の終わりのチャイムが鳴った
特に家に帰ってすることも無いし、どうせなら陽奈乃ちゃんと喋っていたいと思って、ずっと体育館にいた
そして、今、陽奈乃ちゃんと一緒に片付けの真っ最中だ
ボールの片付けをしている時、
「マネージャー志望の子?」
と、知らない男子に声をかけられた……
「いえ
たまたま通りかかって、見ていただけですけど……」
「あのレシーブすごかったけど、女子バレー部入らないの?
やってなくても、女子は男子と違って、そんなにレベル高くないから、初心者でも気軽に入れるんじゃ……
「この子は、マネージャー予定の子ですよ?
てか、確定してるよね☆」
……?
「な、なんで?
陽奈乃ちゃんがいるんだから、マネージャーは、やらなくていいじゃん!」
徹は、はぁ〜 とため息をつきながら、