第3章 ちょっとだけ
実は、今私の隣にいるのはたった1人の女の子……
ものすごく大人しめの耳の下で2つくくりをしているんだけど、ぜんぜん幼くなくて、逆に絵になってる感じの子……
体操服着てるし、ボール磨いてるし…
どう考えてもマネージャーだよね?
………????
他の子は???
最悪の想像が私の頭を横切った………
……ないない!
無いと思いたい……………
「あ、あの〜」
と、隣にいる女の子に声をかけてみる
徹が入ってきたことによって2年生とか3年生がマネージャーとして入ってきたかもしれないから……
要するに先輩かもしれないってことだ…
って言っても、女の子は自分に話しかけられてるって思ってないみたい……
肩をたたいてみる
「…………!」
やばい………
存在してないものに出会ってしまったみたいな顔された………
辛すぎるんだけど………
「あの〜
男子バレー部のマネージャーさんですよね?」
「…は、はい…」
どうしよう……
めっちゃビビられてる……
私、何かしましたっけ………?
初対面の人にビビられるようなことしたっけ?
「1年4組の影山 真輝っていいます
ひとつ聞きたいことがあるんですけど……いいですか?」
ファーストコンタクトが大事!
ちゃんと、自己紹介できた!
なんか、小学生みたいな事を思ってる自分が恥ずかしい……
「……はい、どうぞ」
「バレー部のマネージャーって、あなただけですか?」
ついに聞いてしまった……