第3章 ちょっとだけ

「なんで、真輝がマネージャーの人数なんて気にしてるんだ？」

…………？
一瞬、気が抜けて何を聞かれてるのか分からなくなった

私が恐れていた質問とは大きく違っていたから……

「それはね……」

言いかけた時、一静の後ろからこの困ったことを言い出した奴がこっちへ歩いてくるのが見えた

実は、ここは体育館から一番近い手洗い場があるのだ
きっと、一静も徹も手洗い場に用があるのだろう

徹に見つかってはいけない気がして、なんとかしてここを早く立ち去ろう！
そう思って

「一静の後ろから来る奴に聞いて！」

と言って立ち去ろうとした

なのに……

「あれ？
真輝ちゃんじゃん！」

………うわっ……見つかった………

「と、徹……
んじゃ帰るn

「なんで、真輝ちゃんがここにいるの〜？」

そう言われ、振り返らずにはいられず、徹の顔を見ると、ニヤニヤしていた……

「まぁ、いいじゃん…
ということで、私は帰りま〜s

「せっかくだし、体育館おいでよ！」

……は？
せっかくってなに⁉︎



そして、今、断れずに体育館の中にいる私はなんなのだろう……

見ないようにはしてるけど、体育館の入り口にいる女子の目線が痛い………

普通に考えて、"なんなのあの子！"ってなりますよね〜

徹に連れられて一静といきなり体育館の中に入って来て一や貴大と仲良く喋って練習始まるってなっても端っこで見てるんだからね………

ほんと、ファンの皆さんごめんなさい………