第4章 再会
「…そうですね、私もびっくりしました。
あの、新刊、すぐ読むので……」
「はい、近いうちに来ます」
「本当にごめんなさい……。
あ、あと…私、1年生なので敬語じゃなくていいです」
新刊のことは お言葉に甘えることにした。
というか、遠慮してもらってるのにこれ以上ゴリ押しできるほど強い心を持ち合わせていない。
ただ、受付の時は別だけど、
それ以外で 向こうが年上だって分かってて敬語を使われるのは…なんだか居心地が悪い。
赤葦さんが何かを言おうとしたところで、
ヴヴヴ……ヴヴヴ……
彼の携帯が鳴った。